山奥の心霊スポット:40代男性の体験談
山奥にある心霊スポットに、友達数人で車に乗って訪れたときの話です。
そこは潰れたラブホテルでした。
到着したのが夜中だったので暗くてよく見えなかったのですが、
そこが誰もいない廃墟であることは雰囲気で伝わってきました。
懐中電灯片手に、私たちはホテルの中に入ってみることにしました。
が、いつもは明るくて活発な性格で、
この心霊スポットに行くことを誰よりも楽しみにしていた一人の友達が
「気持ちが悪いから帰ろう」
と突然言い出しました。
さっきまでノリノリだったその態度が180度急変したのを目の当たりにして、
私たちもなんだか怖くなってしまい、多数決で帰ることにしました。
帰りの山道で、運転手が焦った様子で「ブレーキか効かない!」と叫びました。
その足は何度もブレーキペダルを強く踏みつけていました。
目の前にカーブが見えます。ガードレールはありましたが、
このままのスピードでいくと乗り越えていきそうです。乗り越えた先は真っ暗でなにも見えません。
私は「終わった」と思いました。
そこで強いブレーキ音が鳴り響きました。車体はなんとかガードレールに支えられて止まりました。
ギリギリのところでブレーキが効いたようです。
運転手が息を荒げて、物凄い脂汗をかいていたのが今でも目に浮かびます。
この事故は、恐らく、心霊スポットに冷やかしでやってきた
私たちに対する制裁の意味があったのではないかと思っています。
そして、一人の友達が「帰ろう」と言わず、
そのまま廃墟のホテルの中に入っていたら・・・