心配なつむくま

ホラー・怖い系が好きで、ホラー映画、ホラーゲーム実況、心霊体験談などを中心にブログ掲載しています。たまに旬なニュースの感想なども。

のっぺらぼう:30代女性の体験談

以前働いていた小さな会社で事務をやっていたときの話です。

 

朝は営業さん達が商品を車に積めたり、取引先に電話したりと

事務所内は騒がしいのですが、準備が終わると一斉に出て行くので、

事務所内はガランと急に静かになります。

 

事務は私を含めて3人で、その中のお局のおばちゃんは

営業さんの戻りの合わせて出勤時間が遅いため経理の女の先輩と2人になるので、

営業さんが出て行くと私たちも少し休憩・・

給湯室の換気扇の下で社長にばれないように

こっそり順番にタバコを吸いに行くのが日課でした。

 

自社ビルで事務所は3階。

1,2階が商品の倉庫になっていました。

給湯室は小窓がついており磨りガラスなので、

社長が社長室から出てきたり、営業さんが急遽戻ってきたときには

わかるようになっていました。

 

先輩が1階で宅配トラックがきたから荷受けにいってくるというので、

音が聞こえるように給湯室の扉を少しだけ開け、

磨りガラスもチェックしていました。

 

するとドアの隙間から男性が立ってのぞいているのがみえましたが、

顔がよく見えません。

 

見えないというかのっぺらぼう・・・

 

磨りガラスにもくっきり男性の影が見えました。

営業さんが戻ってきたのかも!!と思って慌てて

タバコの火を消してもう一度見ましたが、じっと動きません。

 

遠いいし暗いから見えにくいのかも・・と自分に言い聞かせつつ、

じっとわたしをみつめているので怖くて

動けなくて固まっていました。

 

しばらくすると先輩が私の名前を呼びながら戻ってきて、

給湯室の扉を開けました。

 

私が、営業さんが戻ってきたか聞いてみましたが、

1階にいたけどだれも来なかったよと。

 

給湯室の扉から誰かのぞいていたと話しても、

誰もいなかったよと。

 

私にしか見えていなかったのだとわかると急に恐怖に変わり、

その場にへたり込みました。

 

後日、先輩と事務所で仕事をしていて、

先輩に聞きたいことがあったので、

後ろを振り返る瞬間に柱と壁の間に男性の人影が。

 

またしても足までしっかりあるのに顔がのっぺらぼう。

目も鼻も口もありません。

私のことをみていました。

先輩が怖がるかもと思い、横目で視界に入ったまま話をしていました。

 

用事も終わったのでまた元の姿勢に戻り、

柱の方を見ましたがいなくなっていました。

先輩にその話をすぐにしましたが、やはり信じてもらえず。

 

事務所で1人になるのがこわくなってしまい、その会社を辞めました。

 

その霊は勤めていた会社の制服であるジャンパーを着ていました。

古い会社だったし不況でかなりリストラされたり、

ワンマンな社長だったので従業員とのトラブルは絶えなかったそうです。

 

会社に恨みを持ったまま亡くなった霊だったのか、生き霊だったのか。

 

今でもあののっぺらぼうの男性が忘れられません。

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