電話:30代女性の体験談
私がフリーターだった頃、深夜まで営業している飲食店で働いていました。
時間は深夜1時を回ろうとしており、ちょうど同僚Aとの交代の時間でした。
でもなかなか来ないので心配していると、お店の電話にAが掛けてきました。
その日彼女は掛け持ちをしており、キャバクラで働いてからこちらへ向かう
予定だったそうです。
私「はい、○○店です」
A「あ、もしもしAだよ!遅れててごめんねー!今日混んでてなかなか
抜け出せなかったの、今から向かうから20分くらいかかるかも!」
私「分かったよー。気を付けてきてね」
A「ありがとう!じゃあまたね!」
私「はいはーい」
ここで会話は終了し、お決まりのツーツー音が聞こえてくるはずでした。
ですが何故か電話は繋がったままでした。
少しすると急に受話器の向こう側がざわつき始めました。
まるで大勢の人が賑わうレストランみたいな・・。
混線したのかな?なんて思っていると次の瞬間、「もしもし?」と私に
話しかけてきました。
甘えるような可愛らしい女性の声。
完全にAの声ではありませんでした。
びっくりして固まっていると、
ピーーピーー!!!
ガ、ガガガガガガ!!!!
・・・・ツーツーツー。
しばらくしてAがお店に来ました。
事情を説明すると彼女はみるみる真顔になり、
「会話した後すぐに切ったよ」と言い出しました。
私が真っ青になっていると、続けてこう言いました。
「私が電話してた場所、キャバの休憩室だったんだけど、
そこで以前働いてた若い子が首つって自殺した場所なんだよね・・」
休憩室には、今もその子を弔うように可愛いぬいぐるみ達が置かれているそうです。